ジェスチャコントロールをマスター

ヒントとコツ 2022年8月16日

一部のタッチジェスチャは、ほとんどの人が意識しなくても本能的に使用できるほど直感的です。その他のジェスチャは、自然に操作できるようになるまでに少しの練習で身体に覚えさせる必要があります。 ジェスチャによってはメニューへと目を移す必要がなくなり、キャンバスに集中できるので、ワークフローが捗ります。また、手の動作に制限のあるアーティストはより簡単に創作が行えるようになります。利用可能なProcreate のジェスチャをすべて紹介しますので、ぜひ次のクリエィティブ活動でそのパワーをお楽しみください。

基本のジェスチャ

基本ジェスチャで魔法のタッチが得られます。

ペイント/ぼかし/消しゴム

一部のジェスチャは、誰もが本能的に操作方法がわかるほど直感的です。Apple Pencil を使わずに Procreate を利用したことがある方なら、“ペイント”、“ぼかし”、“消しゴムツール” のいずれかをタップしてからキャンバスをタッチする操作がすべての始まりだとおわかりいただけるでしょう。

ピンチで拡大/縮小して回転

スマートフォンが日常生活の一部となって以来、ピンチして拡大/縮小の操作も当たり前になりました。Procreate ではこのピンチジェスチャに、円を描くように指をひねると画像が回転するツイストを加えています。

クイックピンチ

どのアーティストも、時々一歩離れて全体像を確かめる必要があります。Procreate でペイントする場合もそれは同じですが、異なるのは、キャンバスを画面の大きさに合わせて表示するのに必要な操作がクイックピンチだけという点です。ジェスチャの最後に画面から指を離すようにすると、うまくいきます。

ほとんどのユーザがクイックピンチで画面に合わせて表示できることを知っています。しかし、このジェスチャを逆向きに行うと、クイックピンチする前の表示に戻せることはご存じだったでしょうか。0~100% の間で拡大/縮小を即座に切り替えることができます。

2 本指タップで取り消し

2 本指タップで取り消す操作は、あらゆるアプリや実生活では使えないことを一部のユーザが忘れてしまうほど 、Procreate ユーザーの身に染みついたものとなりました。2 本指タップの取り消しは、デジタルアートをアナログから切り離すジェスチャです。無限にやり直すことができ、大胆な動きを思う存分繰り返すことができます。

最大 250 回のアクションを取り消すことができるのはご存じでしたか。一連の複数のアクションを取り消す場合は、キャンバスを 2 本指でタップして押さえたままにします。スピード取り消しが有効になるまでの遅延時間を変更したい場合は、“アクション” > “環境設定” で “スピード取り消しの遅延” を調整します。

シングルタッチジェスチャ

1 回のタップで上記のジェスチャを実行できるようになることを想像してみてください。シングルタッチジェスチャは、よりシンプルなジェスチャを好む方や、手の動作に制限がある方にデジタルアートをもたらします。

有効化すると、“Single Touch Gestures Companion (シングルタッチジェスチャコンパニオン)” が常に画面上に表示されます。そのためには、グローバルの iPadOS の “設定” > “Procreate” に移動し、“Single Touch Gestures Companion (シングルタッチジェスチャコンパニオン)” をオンに切り替えます。このコンパニオンに用意されている機能は以下のとおりです。

  • “取り消す” - 2 本指でのタッチではなく、1 本指のタップで実行できます
  • “やり直す” - 3 本指でのタッチではなく、1 本指のタップで実行できます
  • “拡大/縮小” - タップすると、ピンチすることなく押さえたままドラッグできます
  • “移動” - タップすると、2 本指を使うことなく押さえたままドラッグできます
  • “キャンバスに合わせる" - クイックピンチすることなく、1 本指のタップで実行できます

中程度の難易度のジェスチャ

3 本指ジェスチャを身体に覚えさせることで、ワンランク上のプロになれます。

2 本指タップとは反対で、3 本指タップでのやり直しは直感的といえます。そのうえ、最近のアクションを残したいかどうか判断する際に、それらのアクション間をフリックするのにとても便利です。2 本指タップと同様、キャンバスを 3 本指でタップして押さえたままにすることで、最近のアクションを最大 250 回やり直すことができます。

3 本指スクラブでクリア

ときには内容が含まれるレイヤーを空にして、一からやり直したいこともあるでしょう。3 本指をキャンバス上に置いて左右にスクラブすると、そのレイヤーの内容を “消去” できます。

3 本指スワイプでカット/コピー/ペースト

“コピー & ペースト” では、“カット”、“コピー”、“すべてをコピー”、“複製”、“カット & ペースト”、“ペースト” のアクションを実行できます。3 本指でキャンバスを下にスワイプすると、コンパニオンが表示されます。また、キャンセルしたい場合は “x” をタップします。

高度なタッチ

これらの秘宝を活かすことで、まさに創作プロセスを輝かせることができます。

4 本指で“フルスクリーンモード”

ブラシ 1 本で作業に没頭したい時は “フルスクリーンモード” の出番です。4 本指ですばやくタップすることでこのモードを有効化できます。インターフェイスを再表示するには、もう一度 4 本指でタップするか、キャンバスの左上隅の “フルスクリーン” 標識をタップします。

ドロー & ホールドで QuickShape

QuickShape ほど強力なアート機能を手に入れたと感じられるものはないでしょう。線やシェイプを描き、指やスタイラスをキャンバスの上に置いたままにします。少し間を置くと、そのストロークが直線または検出できる図形に最も近いシェイプにスナップされます。 描いているシェイプの完璧なバージョンがほしい。そんな場合は、指を置いたままさらにもう 1 本の指でタップすると、そのシェイプの完璧なバージョンにスナップされます。 また、QuickShape には他のジェスチャ以外の要素もあり、それらによってさらに機能性が高まります。詳細については、Procreate ハンドブックの「QuickShape」セクションを参照してください。

高精度のスライダ

Procreate のスライダは、どれもわかりやすく 使いやすいものばかりです。ブラシの各スライダを上下にスライドすると、ブラシの “サイズ” や “不透明度” を調整できます。しかし、スライダをタップしたまま指を横にドラッグすると、上下にスライドしたときのスライダの増分がより高精度になることをご存じでしたか。iPhone や小型の iPad で作業するアーティスト、ブラシのサイズや不透明度を正確に調整したいアーティストに最適です。

タップして押さえたままにするジェスチャ

Procreate には “タップして押さえたままにする” ジェスチャがいくつか組み込まれていて、目立たないながらもメニューの選択にかかる時間を短縮するのにとても便利です。

  • “アクティブなカラー” をタップして押さえたままにすると、現在のカラーと前のカラーが交互にすばやく切り替わります。
  • 選択をタップして押さえたままにすると、直前に使用した選択内容を再読み込みできます。
  • 選択していない “ペイント”、“消しゴム”、“ぼかし” のいずれかのアイコンをタップして押さえたままにすると、直前に使っていたツールのブラシ設定を新たに選択したツールでも利用できるようになります。

独自の動きを設定

上記で紹介したすべてのジェスチャは、Procreate に搭載されているものです。ほかにも、ワークフローに合わせて独自のショートカットをカスタマイズし、任意のジェスチャに割り当てることができます。

ジェスチャをカスタマイズ

“ジェスチャコントロール” パネルで、Procreate 全体で使用する各種ツールのショートカットを変更できます。“ジェスチャコントロール” パネルを開くには、“アクション” > “環境設定” > “ジェスチャコントロール” をタップします。 ほとんどのショートカットはオン/オフを切り替えることができるだけでなく、同じ機能に複数のショートカットを設定することもできます。ただし、同じショートカットを 2 つの異なる機能に割り当てることはできません。2 つのショートカットが競合する場合は、競合する機能の横に黄色の警告アイコンが表示されます。

QuickMenu でのすばやいフリック

“ジェスチャコントロール” の下に “QuickMenu” があり、高度にカスタマイズ可能な QuickMenu を有効化するためのジェスチャを設定できます。この放射状のメニューでは、Procreate のほぼあらゆるアクションを 6 つのボタンのいずれかに割り当てることが可能です。アクションの割り当て方法の詳細については、Procreate ハンドブックの「QuickMenu」セクションを参照してください。

お気に入りのアクションを割り当てると、カスタイマイズした QuickMenu ジェスチャを実行することでそれらのアクションを起動できます。これによりメニューが表示されるので、6 つのボタンのいずれかをタップしてアクションを実行できます。よりすばやくドラッグすることで、この操作をスピードアップできます。また、有効化したいアクションボタンの方向にさらにすばやくフリックすることで、操作を一層加速できます。

このフリック操作をマスターすれば、QuickMenu を画面上に呼び出さなくてもアクションを有効化できるので、あなたがペイントするところを見た人は誰でも、すばやく指をフリックしてそのような複雑なアクションを実行するあなたの姿に驚嘆することでしょう。

上記で紹介したジェスチャをすべてご存じでしたか。あなたのレパートリーにいくつか新しいジェスチャを加え、メニューから指を離してキャンバスに意識を集中できるようにすることで、貴重な創作時間を確保することができたなら幸いです。こちらの記事 [URL] では、特にあなたのワークフローをスピードアップするためのヒントをいくつか紹介しています。あるいは、Procreate ハンドブックの「ジェスチャ」で詳細を参照してください。

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